4行日記
第10回 岩田望美さん(前半)
2020.02.04
岩田望美さんの4行日記をご紹介します。岩田さんは、弊社のスーパーバイザーです。相互理解のためのワークショップの講師他、有資格者の方に向けてFFS理論を正しく理解していただくためのトレーニングや個性の強みを発揮するためのアドバイスを行っています。
岩田さんのFFSデータは、A 5 B17 C11 D13 E18で、保全性、受容性の個性です。過去書いた4行日記を整理して、保全性の成長や学習スタイルについて経験を語っていただきました。
保全性の高い方は参考になると思いますのでぜひお読みください。
尚、4行日記に出てくる記号は、■は事実、◆は発見、●は教訓、★は宣言を表しています。
→以降の文章は岩田さんの4行日記を読んで返信するメールコーチのコメント(アドバイス)です。
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(1本目)
■今日SEPの研修を受けた
→今日は今日の出来事なので省きます。
参考
□SEPの研修を受けた。
◆私は仕事を通じて世の中に貢献していきたいということに気付いた
→発見らしく書くと
例えば
◇毎日の仕事を通じた貢献が己の使命
●仕事とは私のライフワークだ
→この一文も気付きの1つなのかもしれませんね。
教訓は、自分を戒める言葉です。
ライフワーク・・・一生を懸けていくやり抜くという意思表示であれば
例えば
○日々勉強
○できることを日々増やせ
○日々成長
など
短く、鋭く、リズミカルに潜在意識に届けていきましょう。
★私は仕事を通じて自己実現をしている人間です
→素晴らしい宣言です。
宣言は、繰り返し暗唱してください。
自己実現している姿を具体的に想像し、心身に染み込ませていくのも有効です。
(コメント)
4行日記は、自分の成長に繋がると理解していたので、
達成に向けて頑張ろう!と思ったのを覚えています。
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(5本目)
■M-TEC社にひとりで訪問をし、FFSの説明をした
→なるほど。
社名を特定する必要が無さそうですね。
参考
□顧客先へ訪問し、FFSを説明した。
省ければ省きましょう。言葉のダイエットですね。
◆毎日FFS理論に触れることで、自分の中で蓄積されていた
→発見の手前、良い気付きだと思います。
もう少し深めていくと何を発見したか明確になってくると思います。
●知識は必ず自分のものになる
→そうですね。やや願望的な表現?宣言と近いですね。
発見から大事な胆を言葉で表現していきます。
行動指針になる、智恵に昇華するとしたら
どのように書きますか?
例えば
○継続は力なり
○日々学べ
など
毎日触れる→継続→結果に結び付く
この発見を教訓化した場合です。
毎日触れる→無意識の状態→潜在意識の力が成果を速める
という発見ですと、また違ってきます。
★私は知識を吸収し、発信できる人間だ
→重文の場合は、2つに分けます。単純化が胆です。
それから「~している」ですね。
知識を吸収・発信・・・・活かすとしたほうがさらに能動的
知識の背景を知り、原理原則を学び、
自分で考え、課題解決に知識を活用、応用できることが
ありたい姿になりませんか?知識人より智恵者を目指したい。
流れからするとこのような宣言はどうですか?
参考
☆私は、基礎知識を体系的に学んでいる人間です。・・・断片情報でなく、
☆私は、知識を課題解決に役立ている人間です。
など
ありたい姿を考えてみてください。
(コメント)
「発見の手前」とコメントをもらい、
気付きや感想と、発見の違いが分かった1本です。
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(11本目)
■クライアントの研修に参加した
→カタカナは出来る限り低減していきましょう。
外来語は、概念が曖昧と考えて良いと思います。
日本語でも曖昧で、まして文化背景が分からない外国語を取り扱うのは難解です。
逆に日本語では表現し難い概念は、そのまま英語表記をお勧めします。
参考
「~の」と自分が表現し易い事に留意してください。
岩田さんの個性(EBD)では、同様の傾向が見て取れるのですが
「~の」と表現したとき、事実描写が曖昧になる時があります。
抽出した事実が適切でないと、発見以下に先入観などが混在し、
発見が不明となり、当然教訓、宣言へ影響を与え、有効となりません。
参考(一例)
□顧客の同社管理者向けの研修を傍聴した。・・・20文字以内での事実表記
原文だと顧客主催の研修に自身が参加するという文章に読めてしまい
意味が混乱します。
◆経験が積まれていることを意識すると成功が加速する
→事実から、飛びがあるように思います。
つながりが見えにくい。。。
参加者の様子を観察したことからつながっているのかな??
経験が積まれていることを自覚し、認識できると
自信が生まれ、有能感を感じる。
そして、それを根拠に、ますます行動が能動的になり、
強みを活かせるため、目標達成が加速し、成功する。
というようなつながりがあると思います。
原文は、ところどころにそれが入っているのですが
なんとなく解ったようで判らない文章になっています。
再読してみてください。
●ジョブスキルを積め
→これはありたい姿では?ジョブスキルなのかな・・・
「経験が積まれていることを意識する」
・・・ここが学びであれば、これを基とした教訓が出てくるのでは?
あまり上手い教訓ではありませんが
例えば
○成功体験を心身に刻み込め
○潜在意識を信じ切れ
など
イメージでいうと発見からぎゅっと絞り出すというか、
そうした心に響く、刻み込む言葉を凝縮していきます。
★私はジョブスキルを財産にしている人間です
→経験≒ジョブスキル≒財産という図式になっているようなのですが
本当にそうなのでしょうか?
財産には負債もあります。運用益を期待するということですか?
事実、発見内容を特定する必要があります。
なぜこの図式になって、このような宣言に至るのか不明です。
やはりなんとくなくで書いてしまっている、言葉の定義が広すぎて
曖昧で結果、どうありたいのか上手く導き出せていないように思います。
まずは知っていると思っている言葉でも辞書で定義を調べ、
用例をみてみましょう。カタカナ語は語源をたどってみましょう。
4行日記も後半に入ってくるので、この後苦労します。
今の段階で、抑えるべきところは抑えたいです。
(コメント)
スーパーバイザーの言わんとすることは分かるのですが、
自分の中で感じていることを表現することが難しいと悩んでいた時期です。
スーパーバイザーのコメントを何度も読み返したのを覚えています。
保全性の人がよく使う表現を使うと、耐えている時期です(苦笑)
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(15本目)
◆2つの倉庫に分けてあった荷物を1つの倉庫にまとめた
→なるほど
■工夫次第で限られた資源を効率的に利用することができる
→なるほど。智恵の絞りどころですね。
次は使い道、効果も考えたいですね。
●資源は有限
→教訓らしくなってきました。
★私は資源の使い方を改良改善している人間です
→良いですね
このような宣言も参考ください
☆私は、資源を有効に活用している人間です。
(コメント)
8年前に書いた日記ですが、この情景は今でも鮮明に覚えています。
「あ!」と、本当に発見した瞬間なんだと思います。
ひとまず、「書けない・・・」という、負のサイクルから抜けたような気がしました。
後半につづく