4行日記
第7回 :「学ぶ喜び」「生きる喜び」を創造したい
2014.11.21
今回は、個別学習塾を千葉県で展開されている経営者の扇田昌利さんの4行日記をご紹介します。学習塾を立ち上げたのは、2001年30歳の時。現在は、学習塾を9校舎、予備校を2校舎、保育所を1園展開し、社員は200名以上いらっしゃいます。
扇田さんが、4行日記を書いたのは今から5年前。経営に専念し、多忙を極めていた時期、そして組織の問題や人の問題に悩んでいたとも話されています。
扇田さんに4行日記の効果についてお聞きしました。
「変化を感じたのは、7、8本目くらいからちょっとコツがつかめてきて、11から17本目くらいまでは痴病が出て、18本目、20本を超えたころから自然体になってきたかなと。 25本目以降はまとまってきたと感じます。30本目が生涯忘れてはならない4行ですね。」
それでは、扇田さんの4行日記をご紹介します。
今回はご了承いただきアドバイザーが返信したコメントも掲載しています。
→以下の言葉が、アドバイザーである小林博士の返信です。
やりとりを追体験することで、相乗効果で気付き学ぶ体験の一端を少しでも味わっていただけたら嬉しいです。
18本目
■四行日記を読み返した。 →なるほど。ところで、何回目?
◆間主観。
→面白い表現ですね。相対論だが、絶対論に接しているという感じです。
●人と人の間を読め。
→心理距離は“間”の計量化と思いますか?
★私は、謙虚な人間です。
→素晴らしい宣言です。“人より優れている”という幻想から醒めるのは挫折が必要でした。知識は智慧の前では無力。智慧は慈悲の前では無力でした。
20本目
■採用面接を行った。
→アルバイトですか、社員ですか。それとも候補者次第?
□参考:採用希望者と面接をした。・・・・見方次第ですが、“お見合い”ですよね。
◆相手は私を診て応える。
→当然でしょう。初対面同士なら、お互いに腹の探りあいでしょう。
◇参考:言葉より、答えより本音は態度に表れる。・・・・気付いて欲しかった。
●心眼を啓け
→然り!それには、どんな修練をするか。
★私は、人の心を活かしている経営者です。
→教訓が投影されている宣言で良いのですが、少々飛躍していませんか?この宣言の一歩手前に“すべき事”がありませんか?心眼は真贋判定の肝。心を読む。その延長線上では行動様式を読む。それが簡単ではないからFFS分析です。経験と勘の世界から先ずは科学の世界へ、これが現代経営学です。
☆参考:私は、人材の活かし方を考え採用を決断している経営者です。
25本目
■夜空を見上げた。
→足下も忘れずに!
◆空、大地は全ての人と繋がっている。
→素晴らしい発見。真理ですね。最高です。
●帰一、一如
→然り。いつでも原点に立って考えることこそ大切ですね。
★私は、己事究明で心を落ち着かせている衆生です。
→素晴らしい、と言いたいが宣言ですから『衆生』は止めましょう。
☆参考:私は、己事究明をしている人間です。
☆☆参考:私は、子供達の未来を救っている教師です。
28本目
■公園を歩いた。
→なるほど。散歩かな?修行かな?
◆散った一葉に生き切ったものの姿の美しさを感じた。清風萬里秋。
→『葉っぱのフレディー』は森繁久弥の朗読に限りますね。泣けますよ。
●感得せよ。
→全身は元来から感覚器官ですね。頭が邪魔するようになったのは〝科学教”が広められたからでしょうね。
★私は、道を究めている人間です。
→素晴らしい。★は3つに。
30本目
■SEP前の自分について“回想した”。
→なるほど。使用前使用後ですな。
◆慢心、自惚れ、思い上がり。
→なるほど。山は多くの場合は連山。沢歩きか、尾根歩きか、歩き方は個性に遵う。
高い山の頂上に出るまでズッと足下を観ながら進み、気が付いたときは高嶺にあって道を振り返り、帰る道を考える。最初の低い山の頂上に出て初めて次の山の三合目であることに気付き、己の道を振り返りながら進む道を考える場合もある。つまり、個性に合った道、歩き方、仲間が大事ですね。
●無心
→いつでも〝リセット”が、迷い惑い脱出の基本ですね。
★私は、生きる価値を高め続けている哲人です。
★私は、過去を活かし未来を切り拓いている創造者です。
→らしい宣言です。*守破離。もう何も言いません。
30本を終えたメールに、扇田さんはこのような感想を書かれました。
博士へ
30本ありがとうございました。
慢心、自惚れ、思い上がり、科学教、知識教。
自分では気をつけているつもりでしたが・・・。
経営に専念して早3年。
組織の問題、人の問題、云々かんぬん。
3年もかかりました。看脚下。
やはり自信や余裕が無い。それを埋めようとして・・・空回りが回り過ぎてしまったようです。
活人として、新たな気持ちで再出発しようと思います。
本当にありがとうございます。
追体験できたでしょうか。行間から「学ぶ喜び」が伝わってくるように感じました。
扇田さんが掲げる経営理念は、(http://www.sg-education.jp/)
「学ぶ喜び」「生きる喜び」創造企業として一人ひとりの人生の成功に貢献する
そして経営方針にはこう記されています。
「学ぶ喜び」「生きる喜び」実践者として自ら成長し続け、成功プロセスを社会に広める
自らが背中を見せて、人を育てていく
それを正に実践されている扇田さん。
未来の日本を背負う多くの子供たちがここから巣立っていく
素晴らしい未来像に心が躍ります。
改めて、大人が己の強みを自覚し、
自ら成長することが教育の根本であると気付かされます。
それには人生の目的を持ち、身近な目標を立てることがやはり重要だと思います。
もうすぐ師走。
今年を総括し、来年の目標つくりを考える頃ですね。
4行日記を書いてみたくなったら好機到来!
その機会を活かして、是非とりくんでみてください。
4行日記オープンセミナー情報 http://www.human-science.com/four_diary/01.html
4行日記に関する書籍 http://human-logic.jp/topics/publishlist/